教育・情報担当常務理事 小菅 洋司
10月8日、一般財団法人あんしん財団様の協賛で実務研修会を開催させて頂きました。4月の実務研修会と同様にコロナ禍の密を避けるため、会場を分散させるため、本会場をホテルニューオータニ長岡、サテライト会場としてアートホテル新潟駅前、ホテルハイマート直江津でのオンライン配信としました。
今回は宇都宮支部から若山寿裕(わかやまとしひろ)先生をお迎えし、「譲渡所得の基礎と特例~居住用財産に係る特例、みなし譲渡~」と題し、以下の内容で行われました。
Ⅰ 譲渡所得の仕組み
Ⅱ 居住用財産の譲渡益に係る課税実務
Ⅲ 居住用財産の譲渡損に係る課税実務
Ⅳ 配偶者居住権の譲渡
Ⅴ 低額譲渡の課税実務
まずは「譲渡」のうち、特に「居住用不動産」に的を絞った内容でした。近年、空き家問題や経済状況の変動により居住用不動産の譲渡に関わることが多々あるとは思いますが、なかなかこの部分だけを体系立てて学ぶ機会はないので、非常に参考になりました。
居住用不動産の譲渡には様々な所得控除等の特例がありますが、私は「平成21年及び平成22年に取得した土地等を譲渡した場合の1,000万円控除」についてはすっかり頭から抜け落ちており、個人的に大いに反省させられました。
また昨年より施行された注目の「配偶者居住権」についても詳しい説明がされました。制度の概要から評価方法、税制上の取扱いなどの一連の解説をして頂きました。配偶者居住権については、相続税に与える影響ばかりを考えていましたが、合意解除により譲渡所得が発生しうること、またそれが総合譲渡に該当する、収用等に伴う特例や建物が滅失した場合の雑損控除の適用もあることは意識していませんでした。「配偶者の保護」の観点から創設された制度ですから、正直イメージしにくい財産権ですし、まだまだ事例の積み重ねも少ない内容だと思うので、今後も実際の事例等も含めて学ぶ必要がある内容でした。
講義の最後は「低額譲渡」でした。これについては組合員の皆様も頭を悩ませられる機会が多いのではないでしょうか?不動産か株式か?売主・買主が個人なのか法人なのか?で取扱いが大きく変わってしまいます。ここまでは不動産、特に居住用不動産に特化した内容でしたが、ここだけは株式も含めての解説となりました。少々時間が足りなくなってしまった感もあり駆け足ではありましたが、改めて全体を俯瞰することができて個人的には大いに頭の中が整理された気がします。
この2年弱の期間、コロナ禍で会場型講義が随分と減ってしまいましたが、やはり会場型講義は臨場感が違います。より集中できますから、深い理解に達することができるような気がします。いつでも受講できるオンデマンド講義も大変便利ですし、この後のセミナーの在り方としては大変有用なのですが、会場にわざわざ足を運び、他の業務等から一切遮断された状態で受ける講義は格別のものだと思います。
今後も税理士協同組合ではコロナ禍にあっても組合員の皆様に安心、安全、有益かつ良質なセミナーや情報提供を行っていきたいと考えております。組合員の皆様のご参加を心からお待ちしております。
保険担当常務理事 五十島 浩行
皆様には、日頃から大同生命保険株式会社を委託保険会社とする関東信越税協連共済会の総合事業保障プランにご理解とご協力を賜りまして、誠にありがとうございます。この保険事業は、「相互扶助の精神」に基づき、①関与先企業の繁栄、②税理士事務所の繁栄、③税理士会・税協の繁栄からなる「三つの繁栄」という共通理念のもと推進活動を展開しております。
新潟県税協には「総合事業保障プラン」の今年度年間新契約目標が110億円を与えられております。4月から8月分までの累積実績は59.3億円で、目標に対する進捗率は54.0%と、コロナ禍の影響が大きい中、前年度比較の進展率115.5%となっております。保険本来の形に立ち返った、リスクヘの「補償」の提供が定着しつつあります。
また、これに伴い手数料収人は2,816万円で、前年度比では98.1%となり、昨年度と比較し微減となっております。
新潟県税協と大同生命とは毎年10月に業務推進協議会を開催しております。令和3年度は、10月11日にホテルニューオータニ長岡で開催されました。
協議会は、1.三村理事長挨拶 2.大同生命新潟支社長挨拶 3.担当常務理事による推進実績中間報告 4.キャンペーン該当者表彰式 5.研修会 6.大同生命からの情報提供の流れで行われました。
表彰式は、令和2年度総合事業保障プラン第2回・第3回キャンペーンの該当者披露と令和3年度第1回キャンペーン営業職員の部で表彰させて頂きました。また、該当者には賞品としてギフト券も贈呈させて頂いております。表彰されました皆様方には昨今のコロナ禍での厳しい募集環境の中、すばらしい実績を挙げて頂いたことに、「おめでとうございます」という気持ちと、「ありがとうございました」という感謝の念が絶えません。
研修会では『コロナ禍でも前進する「中小企業の事業承継・M&A」』と題し、講師の株式会社ストライク業務推進部部長 須田靖様より、中小企業におけるM&Aの活用状況・活用の背景・活用する際の留意点について、コロナ禍という事もありオンラインによるご講演を頂きました。
また、大同生命からの情報提供では、宍戸大同生命新潟支社長より、死亡保険金・重大疾病保険金・就業障がい保険金等、様々な保険金支払い状況について説明があり、死亡保障だけでは関与先を守れないことを危機感を持って認識できました。
今回の業務推進協議会では、昨年に引き続いてコロナ禍という事から感謝の集い(懇親会)は開催されず、最後に総副理事長より閉会の挨拶があり閉会いたしました。
我々税理士は関与先に対して様々な助言・提案をします。保険提案もそのなかに当然入る一つであると考えます。関与先の経営者にもし何かあっても、その関与先が再起出来る為、関与先の繁栄の為、今一度関与先の様々なリスクについてご検証頂き、大同生命の税協専用商品「総合事業保障プラン」を保険提案の候補の1つとして頂ければ幸いです。きっとお役に立つことと思います。
2021.11高志智214号
2021.9高志智213号
2021.6高志智212号
2021.1高志智211号
2020.11高志智210号
2020.9高志智209号
2020.6高志智208号
2020.1高志智207号
2019.11高志智206号
2019.9高志智205号
2019.6高志智204号
2019.1高志智203号
2018.11高志智202号
2018.9高志智201号
2018.6高志智200号
2018.1高志智199号
2017.11高志智198号
2017.9高志智197号
2017.6高志智196号
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2016.11高志智194号
2016.9高志智193号
2016.6高志智192号
2016.1高志智191号
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2015.6高志智188号
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2014.9高志智185号
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2013.9高志智181号
2013.6高志智180号
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2012.9高志智177号
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2012.1高志智175号
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2011.9高志智173号
2011.6高志智172号
2011.1高志智171号
2010.11高志智170号
2010.9高志智169号
2010.6高志智168号
2010.1高志智167号
2009.11高志智166号
2009.9高志智165号